J-REIT、私募REIT、私募ファンド、近頃よく耳にしませんか?
いわゆる不動産の証券化事業ですが、信託の仕組みを利用し、倒産隔離を図って(安全性を高め)不動産を株や債券と同様に証券化します。それを投資家に買ってもらって、賃料収入を分配金として分配するものです。
現在、その不動産証券化市場では寡占化が進んでいます。
三菱地所・三井不動産・住友不動産の大手3社で、17兆円以上の証券化不動産があるとのこと。大手3社に次ぐ三菱商事や野村不動産、森ビル、オリックスのいづれも2兆円以下の運用資産規模であり、4社合わせても大手3社の半分程でしかありません。
確かに首都圏の大規模開発を見れば、大手3社が絡む開発案件がほとんど。2020年のオリンピックに向けた都市開発が進めば進むほど、寡占傾向はより強まることが予想されます。
折しも、仙台では8月に三菱地所系の投資法人が仙台駅前のアエルの一部を約186億円で取得しました。
アベノミクス、日銀大規模金融緩和が続く今、強い企業はより強くなっていくのかもしれませんね。ただ、大手3社が頑張っているからこそ、外資系、特に東南アジア系の資本による日本の不動産が荒らされにくいという面もあるようで、それぞれに一長一短があるのでしょうね。